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人生をより良くする帰納法と演繹法 [固い話題]

われわれ人間はどのようにものを考えるのでしょうか。
よく「筋が通っている」とか「支離滅裂」とか「正論ではある」とか
考え方を評価する言葉があります。
そこでものの考え方という問題に対処するにあたって
大きく分けて二つの方法があります。

帰納法」と「演繹法」です。

帰納・・・具体→抽象の思考。具体的に得られた経験や実験などからある一定の確からしい理論を導く。
演繹・・・抽象→具体の思考。まず理論があり、それを参照点にしながら具体的な問題に対処する。

どちらがいい・悪いはありません。
簡単な例を挙げますと
帰納は「今まで150年以上生きた人間はいない、だから人はみな150歳までに死ぬ。」
演繹は「人類は子孫を残さないといけない。だから自分も結婚しよう。」

この例で具体と抽象の往復を感じてみてください。

ただしこの両者の方法にはどちらも欠陥があります。
帰納の例では155歳まで生きる人はホントに未来永劫生まれないのか、という疑問が生じます。
また、演繹の例では子孫を残さないといけないって誰が決めたんや!という突っ込みが入りそうです。

つまり帰納はいつも統計的な推定でしかなく、
演繹はいつも何かしらのこじつけがあります。

このこじつけのことを数学用語で「公理」と言いますが
演繹の王様とも言える数学ですら証明しきれない前提を必要とするのです。

こうしたことから完璧な考え方などこの世にないことがわかります。

では我々はどうすればいいのか、ですが
これには帰納と演繹を「並行して」使いこなしていくしかないという答えしかないように思います。

人は子供のころから親から「こうしなさい」「ああしなさい」という演繹のシャワーを浴びながら
転べば痛いという経験から帰納的に安全な遊び方を覚えます。

大人だって結局何が真実かなどは分かっていません。
いつも経験から古い理論を更新し、新しい理論を作り、その理論から未来を予測しながら
生活を営んでいます。

ですので、今の自分の思考は常にあらゆる経験から更新されるべきものであるという
ことを知っておけば、謙虚に、また人に優しく生きれるのではないかなと思う次第です。


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タグ:統計
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